過去 競馬の玄人

過去を振り返る人というのは意外に多く、あの騎手はあの時こんな下手に乗ったから信用できない、あの馬にたくさん賭けたが落馬して腹が立った、あの競馬場では散々な思いをしたという思い出話を周りの仲間に披露し、グチをこぼす人が年を重ねた中年、高齢者の競馬ファンに多くいます。しかし、玄人はこの輪の中には入ろうとしません。過去を振り返らないというのが玄人のあるべき姿であり、単にそれを実行しているに過ぎません。昔を振り返らないというのは予想においても非常に重要です。

それは過去にとらわれてしまうという部分にもつながります。騎手が下手な乗り方をしたというのを覚えていたとして、その記憶が邪魔をし、買うことができなかったというのがあります。ただ、下手な乗り方をしたのは若手時代であり、テクニックの面で劣っていたものの、それを挽回し、今では平均的に乗ることができるようになったとすれば、その見方を修正する必要があります。いつまでも昔の記憶のままということになると、修正をすることができず、結果としてとれた馬券を逃すことにもなります。

常に現実を見て、最新の情報にアップデートをするのが玄人であり、それができるからこそ常識にとらわれない買い方ができます。ビギナーズラックが存在するのは、何も知らないからであり、思った馬券をそのまま購入することができるからでもあります。この状態をキープするには、昔の記憶は昔の記憶として扱うことが求められます。

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